「しまかぜ」とはどんな電車なのか
「しまかぜ」は2013年に挙行された神宮式年遷宮に合わせ、伊勢志摩地域の活性化のために登場した観光特急です。
現在、大阪難波・京都・名古屋と伊勢志摩を運行日に一往復しています。
「しまかぜ」は、「志摩に吹く風の爽やかさ」をイメージして命名されました。
青を基調としたデザインで、前面の6枚の大きな窓が特徴です。
50000系電車が使用されており、6両編成3本が在籍しています。
車両の構成
大阪・京都方面
1・2・5・6号車はプレミアムシート(2号車は車椅子対応席あり)
4号車はグループ専用席
>>>和風個室・洋風個室の2部屋(3~4人用)とサロン席が3カ所(4~6人用)
3号車はカフェ車両(1階6席、2階13席)
名古屋方面
1・2・5・6号車はプレミアムシート(5号車は車椅子対応席あり)
3号車はグループ専用席
>>>和風個室・洋風個室の2部屋(3~4人用)とサロン席が3カ所(4~6人用)
4号車はカフェ車両(1階6席、2階13席)
大阪・京都方面と号車表記が異なりますが場所は同じです。
運行日・時刻・値段・空席状況
「しまかぜ」に乗車するための運行日・時刻・値段・空席状況をまとめました。
なお、変更されている場合があるので、こちらから最新情報をご確認ください。
運行日について
「しまかぜ」には原則隔週に1日運休日が存在します。
・大阪難波発着の場合は火曜日
・京都発着の場合は水曜日
・名古屋発着の場合は木曜日
時刻について
・大阪難波発着の場合
大阪難波 → 賢島 | 賢島 → 大阪難波 | |||||
平日 | 土・休日 | 平日 | 土・休日 | |||
大阪難波発 | 10:40 | 10:40 | 賢島発 | 16:00 | 16:00 | |
大阪上本町発 | 10:43 | 10:43 | 鵜方発 | 16:05 | 16:05 | |
鶴橋発 | 10:46 | 10:46 | 鳥羽発 | 16:30 | 16:30 | |
大和八木発 | 11:11 | 11:11 | 宇治山田発 | 16:41 | 16:41 | |
伊勢市着 | 12:16 | 12:16 | 伊勢市発 | 16:43 | 16:43 | |
宇治山田着 | 12:18 | 12:18 | 大和八木着 | 17:49 | 17:50 | |
鳥羽着 | 12:31 | 12:31 | 鶴橋着 | 18:18 | 18:14 | |
鵜方着 | 12:58 | 12:58 | 大阪上本町着 | 18:20 | 18:17 | |
賢島着 | 13:03 | 13:03 | 大阪難波着 | 18:25 | 18:21 |
大阪難波を10:40に出発し、賢島に13:03に着きます。
お昼の時間に乗車することになるので、ご飯を食べるのにちょうど良い時間となっています。
また、賢島は16:00に出発し、大阪難波に平日は18:25に、土休日は18:21分に着きます。
遅すぎず早すぎずといった乗りやすい時間帯になっています。
・京都発着の場合
京都 → 賢島 | 賢島 → 京都 | |||||
平日 | 土・休日 | 平日 | 土・休日 | |||
京都発 | 10:00 | 10:00 | 賢島発 | 14:50 | 14:50 | |
近鉄丹波橋発 | 10:06 | 10:06 | 鵜方発 | 14:55 | 14:55 | |
大和西大寺発 | 10:33 | 10:30 | 鳥羽発 | 15:20 | 15:20 | |
大和八木発 | 10:54 | 10:54 | 宇治山田発 | 15:32 | 15:32 | |
伊勢市着 | 12:00 | 12:00 | 伊勢市発 | 15:34 | 15:34 | |
宇治山田着 | 12:03 | 12:03 | 大和八木着 | 16:39 | 16:39 | |
鳥羽着 | 12:14 | 12:14 | 大和西大寺着 | 16:58 | 16:58 | |
鵜方着 | 12:38 | 12:38 | 近鉄丹波橋着 | 17:26 | 17:23 | |
賢島着 | 12:44 | 12:44 | 京都着 | 17:34 | 17:32 |
大阪難波発着に比べて早く出発します。
特に京都行きは賢島を14:50に出発しており、難波行きに比べて一時間以上早くなっています。
・名古屋発着
近鉄名古屋 → 賢島 | 賢島 → 近鉄名古屋 | |||||
平日 | 土・休日 | 平日 | 土・休日 | |||
近鉄名古屋発 | 10:25 | 10:25 | 賢島発 | 15:40 | 15:40 | |
近鉄四日市発 | 10:53 | 10:54 | 鵜方発 | 15:45 | 15:46 | |
伊勢市着 | 11:40 | 11:40 | 鳥羽発 | 16:10 | 16:13 | |
宇治山田着 | 11:42 | 11:42 | 宇治山田発 | 16:22 | 16:23 | |
鳥羽着 | 11:54 | 11:54 | 伊勢市発 | 16:24 | 16:25 | |
鵜方着 | 12:21 | 12:21 | 近鉄四日市着 | 17:12 | 17:14 | |
賢島着 | 12:27 | 12:27 | 近鉄名古屋着 | 17:44 | 17:44 |
大阪難波発着と比べて大きな差はありません。
注意しなければならない点は、津は通過し、四日市は停車する点です。
値段
「しまかぜ」に乗車する際は、普通運賃+特急料金+しまかぜ特別車両料金が必要です。
また、和風個室と洋風個室を利用する際は別途個室料金(一室1050円)が必要となります。
サロン席の場合は追加料金はありません。
大阪難波発着の例(2024年2月現在)
大阪難波~伊勢市・宇治山田の場合(個室利用なし)
普通運賃(2170円)+特急料金(1340円)+しまかぜ特別車両料金(840円)
=合計(4350円)
大阪難波~鳥羽の場合(個室利用なし)
普通運賃(2460円)+特急料金(1640円)+しまかぜ特別車両料金(1050円)
=合計(5150円)
大阪難波~賢島の場合(個室利用なし)
普通運賃(2770円)+特急料金(1640円)+しまかぜ特別車両料金(1050円)
=合計(5460円)
空席情報
2月21日現在の大阪難波~賢島の「しまかぜ」の空席の傾向を分析してみました。
*参照した空席状況は2月22日~3月21日までのもののため、時期によって傾向が異なります。
プレミアムシート
・大阪難波→賢島方面
全体的に埋まり気味です。
しかし、「空席あり」「空席残り僅か」の日も多いので、乗車することは可能です。
・賢島→大阪難波方面
「空席あり」の表示が多くあり、土休日や繁忙期ではない限り当日に予約しても大丈夫です。
サロン席
・大阪難波→賢島方面
ほとんどの日が満席となっていました。
しかし、たまに「空席あり」の日があるので、日程が良ければ乗車するチャンスがありそうです。
・賢島→大阪難波方面
こちらも多くの席が埋まっている状況ですが、伊勢方面へ向かう列車よりも「空席あり」や
「空席残り僅か」の表示が多いため、こちらの方が乗りやすそうです。
個室
・大阪難波→賢島方面
すべて満席でした。
個室はかなり人気のため、予約は早めに行う方が良いです。
・賢島→大阪難波方面
こちらもすべて満席でした。
個室に関しては大阪方面・伊勢方面は関係なく満席になりやすい傾向があるようです。
客室の様子
今回私は6号車(大阪方面では先頭車)のプレミアムシートに乗車しました。
1号車と6号車はハイデッカー車両となっており、客室が通常よりも高い位置にあります。
車内に入ると、ロッカーがあります。
鍵がついているため、大きな荷物を持っている人でも安心して預けることができます。
このデッキの床には天然の大理石が使用されており、車内に入ったときから豪華さを演出しています。
先頭車両は前面展望を楽しめるようになっています。
大部分をガラスの窓にしていることから、眺望が良くなっています。
プレミアムシートは2列+1列の3列配置となっています。
発駅で誰も居なかったので、全開で倒してみました。
本革を使用したクリーム色の座席で、深く倒せるリクライニングやふくらはぎを支えるレッグレストが装備されています。
座席の間隔を表すシートピッチは125cmとなっています。
北陸新幹線などに採用されているグランクラスのシートピッチが130cmなので、それに匹敵するレベルであることがわかります。
座席のリクライニングや読書灯、カーテンなどの操作はボタンで行います。
座ったまま好みの位置に調整できるので便利です。
マッサージ機能も搭載された座席となっており、旅の疲れを癒やしてくれます。
カフェ車両
大阪・京都発着の場合は3号車、名古屋発着の場合は4号車はカフェ車両となっています。
*車両の場所は同じですが、大阪・京都発着と名古屋発着の列車で号車表記が異なるため
このカフェ車両では、スイーツやおつまみなどの軽食から、カレーやピラフ、お弁当、ドリンクなどの販売を行っています。
座席に持ち帰ることのできるメニューもありますが、松阪牛カレーやはまぐりのシーフードピラフなど一部のメニューはカフェ席でのみ食べることができます。
カフェ車両は2階建て車両となっており、1階と2階の好きな場所に座ることができます。
これまで大阪・京都方面への「しまかぜ」に何度か乗車しましたが、カフェ車両は乗客が多く乗車する鳥羽駅や伊勢市駅の発車後に混雑しているように思えます。
一方で、新青山トンネルを抜け、青山町駅や名張駅付近になると比較的空いている傾向にあるので、この区間を狙って利用すると混雑を回避できると思います。
2階席
13席あります。
2階は大きな窓があり、天井も高いことから明るく開放的な空間となっています。
伊勢志摩の雄大な景色を眺めながら飲食を楽しめるので人気のスペースとなっています。
1階席
6席あります。
1階は、落ち着いた雰囲気の空間となっています。
2階よりも座席の厚みが増しているため高級感がありました。
注文したデザート
私は夕方に乗車したので、スイーツセット(1350円)を注文しました。
沿線の名店のスイーツが揃えられているため、大阪・京都・名古屋発着便のそれぞれでメニューが
異なります。また、季節によってメニューが変わります。
今回乗車した大阪方面の電車のスイーツセットは、シェラトン都ホテル大阪が手掛けるもので、
ルージュ・モンブラン・ガトーオペラから選ぶことができました。
その他に、ドリンクと焼き菓子2個がセットで付いてきます。
スイーツセットは人気のため、早めに注文しておく方が良いです。
私は、3種類の選べる中からルージュを注文しました。
甘くてしっとりとした食感で、ケーキの上にクリームやストロベリー風味のマカロンとチョコが合わさったものがのっていて美味しかったです。
その他設備など
その他の車内の設備についていくつか取り上げます。
各編成の2号車と5号車には多目的トイレが設置されています。
洋式トイレで、扉の開閉はボタンで操作します。
トイレの向かい側にある洗面台です。
水・石鹸・エアータオルが設置されていました。
「しまかぜ」では、乗車後に専属のアテンダントからしまかぜ記念乗車証と一緒におしぼりを配布してもらえますが、デッキの横にもおしぼりの提供をしています。
比較的新しい特急列車ですが、近鉄特急の伝統が守られています。
乗車した感想
座席のリクライニングが奥深くまで倒れ、レッグレストも備え付けてあることから快適に乗車することができました。
また、カフェ車両や車内販売が行われていることから飲食ができるので、時間があっという間に過ぎていったように感じました。
伊勢に観光へ行く際は、ぜひ乗車してみてください。
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